
2025.05.23
【EV充電の3つの時間】電気自動車で快適にドライブするコツとは?
#使い方 #充電・バッテリーはじめに:EVドライブが快適になる「充電時間」の考え方
EVは「充電に時間がかかるのが不便」と思っている人も少なくないはず。
でも、実は充電に関わる「時間」は3つに分けて考えると、ドライブはもっと快適になります。
EVの充電にかかる「3つの時間」とは?
EV(電気自動車)の充電に関わる時間は、以下の3つに分類できます。
- 1. 充電スポットまでの移動時間
- 2. 充電そのものに要する時間
- 3. 先客がいる場合の順番待ち時間
この3つをコントロールするのが、EVでのドライブをより快適にします。
ひとつずつ説明します。
1. 充電スポットまでの移動時間
これは、本来のドライブルートを外れて、「わざわざ」充電スポットに行く時間です。
本来片道1時間、往復で2時間のドライブのはずが、充電スポットに行くためにわざわざ30分かかるのはストレスですよね。できるだけ本来のドライブルート上で充電できるようにすることが理想です。
▶ ポイント:充電だけのための移動を避け、本来のルート上にある充電スポットを選ぶ。
充電スポットは
GoGoEV
EVsmart
などのWEBサイトでご確認いただけます。
2. 充電そのものに要する時間
ここでのポイントは急速充電=早い、普通充電=遅いという話ではありません。「充電を待つだけの時間」をなくす、もしくは少なくするのが大事です
ドライブ途中のトイレ休憩、食事、観光や用事などの”何かをしている間”に充電ができると、充電に費やす体感時間は実質ゼロに近づきます。
高速道路のSA/PAでトイレに行き、飲み物を買い、軽食を買い……としているだけで10~15分。充電はその間だけでも良いのです。
ルートによっては
1回の充電の時間を短くして回数を増やす というのも良いでしょう。
「30分の急速充電が1回」と「15分+15分の2回」は同じ30分。
1回の充電が長く感じるなら、休憩+短時間充電を分けた方が快適(往路復路ともに休憩1回し、その間だけ充電など)
その方が同じ充電時間で充電できる量が多い場合も。
充電時間は、ちょっとした工夫次第で「充電時間=ロス」ではなく「休憩に溶け込む時間」にすることができます。
▶ ポイント:充電を待つだけの時間をつくらない。何かをしている時間を充電時間に。そのために「回数」を増やすのもあり。
3. 先客がいる場合の順番待ち時間
充電スポットに先客がいる場合、電池残量に余裕があれば別の場所へ行くという選択もできますが、“ここで充電しないとマズイ”という状況では待つしかありません。順番待ち+充電時間となるので、とても時間がかかるパターンです。最も避けたい時間です。
それを避けるには、先客がいても代替案を選べる状態にしておくことが大切です。それには
・1か所に充電器が複数口ある(4口あれば1口使われていても問題ありません)
・余裕をもって走行可能な範囲に他の充電器がある
のいずれかの状態を維持するようにしましょう。
後者の場合は次のスポットに行っても順番待ちになる可能性があるので、前者の方が望ましいです。
しかし、エリアによっては前者がない場合もあり、その場合は余裕があるタイミングで空いていたら充電するようにしましょう(とはいえ電池残量が多く残っている状態で充電しても意味がないので半分ぐらいになったら充電と考えておけばよいです)。
▶ ポイント:充電が複数ある場所を把握しておく。余裕があるタイミングで充電。
高速道路のSA/PAでは急速充電が複数口あるところも増えています。有効に使いましょう。
例:東京から日帰り温泉(片道2時間/往復200km)の場合
東京・練馬から関越道で渋川温泉へ向かう場合に充電をどう考えるか?
具体的にみてみましょう。
日産サクラ(WLTCモード 航続距離180km)でのドライブを想定
充電の選択肢
1. 目的地で普通充電
2. 目的地で急速充電
3. 経路途中で急速充電
前述の「時間」の中で最も避けたいのは「順番待ち」。
そのため
• 予約可能な場所
• 充電器が複数ある場所
を選びたい。
ただしほとんどの充電スポットは予約できないため、経路途中での急速充電(3)を優先して検討します。
スマホアプリ高速充電なび で関越道(下り)の急速充電器を確認した画面
三芳PAと上里SAに複数の急速充電器があるのがわかります。
使用中や休止中などの最新状況もわかります。
充電タイミングと充電スポット
ではいつどこで充電するか?
• バッテリー残量が多い状態では急速充電の効率が悪い(時間の割に残量が増えない)。
• 50%前後の余裕のあるタイミングで充電したい。
(サクラの場合。アリア、リーフの場合はもっと余裕がある)
• 充電器が複数ある高速道路のSA/PAを活用しよう。
• 上里SA(上下線とも急速充電器6口)での充電を想定(これで順番待ちの可能性を低く)
•往路で1回か、往路復路で計2回かは走ってみて決める。
という感じになります。
ながながと詳しく書いたのでめんどくさそうと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、慣れれば充電時間はほぼ気にならなくすることができます。
まとめ
• EV充電の”3つの時間”を意識し、避けたいのは特に順番待ち
• ドライブルート上の充電、スキマ時間での充電、余裕ある充電を意識
• 思い込み(例:“急速充電1回で済ませたい”)を捨てて柔軟な計画を
そうすれば、“充電時間が気にならないドライブ”が可能になります。